不倫彼氏とデートした夜、交通事故に遭ったら、出逢う前に戻っていました。

さあ、マッキー、あなたの望み通り、私が先にあなたに逢いにきたわ。

心で言って頭を上げた。

「紗智ちゃんのお姉さんでしたか。通りでどこかで逢ったような気がしましたよ。紗智ちゃんに『美人だよーっ』と言われて、スマホの写真を見せてもらったことがあるんです」

私は顔を赤くした。

「本当にお綺麗ですね。もしよろしかったら、お掛けになりませんか。紗智ちゃんのこととか、お話してください」

事態は思った通りうまく進み、私達はLINE交換した。

別れ際、マッキーが面白そうに首を傾げて言う。

「でもよく僕だと分かりましたね。派遣業者からの指示で、自分としてはかなり不本意な姿で、澤村さんの家に通っていたんですけど。あの時の写真を見ていたんでしょう」

私はにっこりと微笑む。

「すぐに分かりました。私、男の人を見る目があるんです」

それは完全に嘘。
タイムリープしたのがあの当時だったら、私はそれから４年待って、今のマッキーに会いに来るだろう。


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