そして僕はまた、君に出会える時を待つ
そんな義母の介護のため、僕達は義母の家に泊まりこむことが多くなった。
「雄太さん、ありがとうね」
診察の後、陽の当たる中庭で休もうかと車椅子を押していると、いつものように義母がそう言った。
「いえいえ、いい気分転換ですよ」
「いつも、看護師さんにモテモテだものね」
少し前から僕が付きそうことが多くなったおかげで、僕と義母との距離も以前よりずっと近しいものになり、こういった軽い話題も増えていた。
「ここは60代以上の男性が多いですから、今だけの特権ですね」
「ふふ、今度、加奈子に言っちゃおうかしら」
「あはは。加奈子さんがヤキモチやくかもしれないので、お義母さんと僕だけの秘密にしてください」
軽口を交わし合いながら庭のベンチの横に車椅子を停めると、ふう、と義母が満足げに息をつく。
「……いい天気ね」
「そうですね」
売店で買った紙パックを渡すと、ふいに義母が泣きそうな微笑みを浮かべた。