俺様御曹司が溺甘パパになって、深い愛を刻まれました
美夜(みよる)夜尋(やひろ)の世話があるため、4時からの勤務にしてもらっていた。


7時から、宿泊者の部屋ごとに15分刻みで入っている朝食の予約を捌くのだが、夜尋が起きる前に、一度7時で仕事を切り上げている。

朝のお世話をし、旅館内に設置されている託児所に預け、また9時から、今度はチェックアウトをした部屋の対応にまわる。

空になった部屋から次々と浴衣やリネンを回収し、アメニティや新しいタオルをセットする。
ごみを回収し、水回りを拭きあげ、掃除機をかける。

だいたいお昼頃まで延々とこれをこなすと、夕食の支度まで休憩となる。
フロントや事務の業務だともう少しまとまって働けるのだが、美夜は仲居の仕事を気に入っていた。
体を動かす仕事は嫌いじゃない。


生活に慣れた従業員は、朝の仕事が終わると空き時間に山を下りて買い出しにいったりする。
今は春で、周辺で出来ることといったらハイキングや温泉が主軸だが、冬になれば周辺の山々はスキー場へと様変わりするので、休み時間を利用して滑りに行く強者もいる。

美夜も、仕事になれ子育てももう少し落ち着いたら遊びに行きたいと思えるくらいにはアクティブな性格であった。

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