(更新停止)時の狭間
「これは…?」
長い間歩いた気がする。
しばらくしてようやく見えて来た壁。
それにはひとつ、ドアノブが付いていた。
ちょこん、と申し訳程度に付けられたそれはどこにでもある普通のノブで。
押せば開くのか、はたまた引けば開くのか。
それはおろか、ドアがあるのかさえも分からないけれど。
ただそこにはドアノブが確かにあった。
「飾りなの?」
ぺたぺたと壁を触ってみても、ドアらしいものは感じられず。
水平な壁が、左右にずっと続いているだけだ。
そんな私を、シオンさんは楽しそうに見ている。
まるで解いてみろと言われているように感じて、私は少し自棄になりながらもまた壁と向き合ったのだった。