一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
離れている間はあんなにも不安で、杏奈にも孤独だったのに。
今はこんなにも心満たされている。

そして、体調に反して心は穏やかだ。

私は逆らえない眠気に、もう一度目を閉じて眠りに吸い込まれた。



誰かの立てる物音。
一人暮らしをして時間がたったから、こうして自分以外の誰かがたてる生活音が懐かしく心地よくも感じる。

私はあまりの心地よさに、目が覚めているのに、しばらく目を閉じたままその音に耳を澄ませた。


店長の足音。
私と一緒に歩いていない時の店長は私よりもかなり大きな歩幅で、早足で歩く。
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