赤ちゃん、作ろ?
「ありがとうございます」





しかし聞き捨てならない言葉を聞いて俺は我に帰る。でもこれはきっと、





「気持ちは嬉しいのですが、先生は」





先生?ココは立花駅だぞ。先生は生徒とこんなところで会うのか?







恐らく断られるのがテイ、だと想っていた俺は不思議に思う。







「先生は病院に戻らないといけないんです。」



「でも……。」




病院に?あ、この人医者か。




みるからに清潔感のない医者だな。ウケる。



俺が心を込めてここにいる宿敵をなじっていると。







「先生は赤ちゃんがいます。」



悲しそうに笑う君の瞳。俺はそれを守りたい。








本当は泣き出してもおかしくないのに。





「赤ちゃん、欲しいの。」







笑うなよ。


「赤ちゃん作る前提で私と付き合って?」








お願いだから。
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