エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 そうなれば、こうして木嶋さんが私の護衛につくこともなくなるんだ。それに今は一時的に民間のSP会社に出向しているって言っていたから、解決したらまだ警察のSPに戻るんだよね。それともお兄さんの仕事を手伝うのだろうか。

 こうして一緒にいたら忘れそうになるけれど、木嶋さんの家は世界的にも有名な電化製品の経営者で、彼は御曹司なんだ。

 住む世界が違い過ぎる。告白さえしてもいいのかと迷うほどに。

「紅葉様?」

 なにも言わない私の名前を不思議そうに呼ばれ、ハッと我に返る。

「あ……えっと、じゃあ楽しみにしています」

 慌てて答えると木嶋さんは「私も楽しみにしています」と言いながら目を細めた。甘い眼差しにドキッとしてしまう。

「あの……その、今さらですが、木嶋さんは母方の性で本当は桜堂さんなんですよね? 今度からは桜堂さんって呼んだほうがいいですか?」

 ドキドキしていることに気づかれたくなくて、聞こうと考えていたことを思い出して早口で捲し上げた。
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