エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 困惑しながらも聞いてみると、静馬さんは「秘密です」と言って教えてくれなかった。

「話を戻しますが、危険が伴う捜査に協力いただくので、そのお礼だと思ってください。承諾いただけるなら、おふたりには気兼ねなく過ごせる離れをご用意いたしますね」

 離れということは、敷地内にもうひとつ家があるってことだよね? それもそうだ、静馬さんの実家はあの有名な会社の創設一家なのだから。

「すみません、ありがとうございます」

「危険なことに巻き込んだのはこちらなので、当然のことです」

 優しい笑みを向けられ、嫌でも胸が高鳴ってしまう。

 最初の頃はいつも表情が硬くて、こんな笑顔をなかなか見せてくれなかったのに、最近ではよく笑いかけてくれるようになった。

 それが嬉しくもあり、切なくもある。距離が縮まるほどに別れがつらくなるよ。

「静馬さん、帰りましょう」

「はい、帰りましょう」

 こうして肩を並べて同じ家に帰るのもあとわずか。そう思うと本当に一日一日を大切に過ごしていきたいと思った。
< 161 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop