エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「ふん、この前とは違ってずいぶんとおとなしくなったな。やっと自分の立場をわきまえたのか? まぁ、いい。全員が到着するまで部屋には戻ってくるなよ」

 念を押して言うと、久次さんはリビングへと戻っていった。

「三十分以上玄関で待てということですね。この前の仕返しのつもりでしょうか」

「そうかもしれません」

 久次さんの考えそうなことで、苦笑いしてしまう。

「さっき叩かれたところ、大丈夫ですか?」

「えぇ、痛くもかゆくもありませんでしたのでご心配には及びません」

 そうだ、静馬さんは普段から身体を鍛えている人だった。

「紅葉様こそ大丈夫でしたか?」

「はい。もうあんなことを言われるのは慣れましたし、結婚しないと決めたからか不快に感じるどころか、怒りさえ湧きました。それと本当にあの人と結婚することを考え直してよかったって思います」

 これまでは久次さんと結婚するしか道はないと思っていたし、父も喜んでいたから彼と結婚する運命だと受け入れていた。
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