エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「はい、帰りましょうか」

 やっぱりただの気まぐれか冗談で出た言葉だった? そうだよね、本気であんなことを静馬さんが言うわけがない。鵜呑みにしなくてよかった。

 小さく深呼吸をして歩きだすと、彼もすぐに私と肩を並べる。

 それから家に着くまでお互い一言も発することはなかった。


 パーティーまでも私と静馬さんはこれまでと変わらない毎日を過ごしていった。家事は手伝ってくれて、一緒に料理をして他愛ない話で笑い合う。

 時間が空けば私はアクセサリー作りに没頭し、その間、静馬さんはパソコンを開き、そして誰かと頻繁に連絡を取るようになった。

 作戦決行までに別のSPを呼んで、安藤さんや皆森さんと打ち合わせに出ることもあった。

 刻々とその日が近づくにつれて、緊張も高まってくる。

『ねぇ、本当に木嶋さんに告白しないつもり?』

「うん。やっぱり迷惑になると思うし」

 パーティーを二日後に控えた今日、静馬さんは夜間についてくれているSPを呼んで、仲間との最終打ち合わせに出かけていった。

 どうやら溝口さんも向かったようで、この隙に由香里が電話をかけてきたのだ。
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