エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 疑問で頭の中がいっぱいになる中、静馬さんは指輪がはめられている左手を優しく撫でた。

「パーティー中は、私が命に代えて紅葉様を全力でお守りします。だからどうか安心して挑まれてください」

「……は、い」

 まるでプロポーズのような甘い言葉に胸がきゅんとなる。

 静馬さんはあくまでSPとして私を守ると言ってくれただけに過ぎないのに、甘い言葉を囁きながら指輪をはめられたのだ。勘違いしても仕方がない。

 そして住む世界が違うとか、そんなの関係なしに言いたくなる。守ると言うならばお願い、全力で私を奪ってと――。

 その言葉が喉元まで出かかった時、三回ドアがノックされた。

「そろそろお時間です。会場までお越しください」

 スタッフが呼びに来たようで、静馬さんは私の手を離した。

「行きましょう」

「はい」

 ドアを開けてくれたスタッフに続いて廊下を進みながら、さっきまで彼に握られていた左手に右手で触れる。

 いまだに胸は高鳴っていて苦しい。
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