エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 泣きながら何度も頷くと、見守っていたスタッフたちから拍手が送られた。

 そうだった、ここはレストラン内だったんだ。

 急に我に返って一気に恥ずかしさに襲われながら顔を上げると、静馬さんと目が合う。

 すると、どちらからともなく笑ってしまった。

 今日で私と静馬さんの関係は終わると思っていたけれど、違った。終わりじゃない、始まりだ。支え合い、毎日笑って過ごせるようなそんな関係になれたらいいな。

 最後までスタッフたちに温かく見送られ、私たちはレストランを後にした。

 エレベーターに乗り、静馬さんからもらったバラの花の香り楽しんでいると、彼も顔を寄せて匂いを嗅いだ。

「紅葉はバラの花束にはその本数によって意味が異なる花言葉があるって知ってた?」

「そうなんですか? 五本にはどんな意味があるんですか?」

 知りたくて聞くと、静馬さんはそっと私の頬に口づけた。

「〝あなたに出会えた心からの喜び〟」

 素敵な花言葉に胸が震える。
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