エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 それから身支度を済ませて家を出た。

「え? 円城家から迎えの車は手配されず、電車とバスで向かわれるんですか?」

「はい、いつもそうですよ」

 迎えの車なんて滅相もない。

「我が社に護衛を依頼するくらいですから、てっきり車で行かれるものだとばかり……」

 驚きを隠せずにいる木嶋さんに、乾いた笑い声が漏れてしまう。

「前にも言いましたが、私と久次さんは普通の関係ではないんです。正直、どうして私なんかに護衛をつけてくれたのかも謎なくらいで」

 でも今は木嶋さんを私につけてくれたことに感謝している。

「ですから気になさらないでください。こんなことで動揺されていたら、実際に久次さんに会った時、もっと驚くことになると思いますよ?」

 自分の父が雇ったSPがいる前で辛辣な言葉を口にすることはないと思いたいけれど、これまでのことを考えるとないとは言い切れない。
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