エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「いらっしゃいませ、紅葉様。久次様がすでにお待ちです。お急ぎください」

 嘘、まだ十五時になる十五分前だよね? 今日は平日で久次さんは仕事だったはず。それなのに私に話すために帰宅したってことは、思った以上に重要な話なのかもしれない。

 そう思うと一気に緊張がはしる。

 家政婦に案内されてリビングへ向かう。

「久次様、紅葉様がいらっしゃいました」

「通せ」

 部屋の中から聞こえてきたのは、久次さんの不機嫌な声。どこか怒っているようにも感じる。

 いったいなにがあったのだろうか。それとも私が気づかないうちに彼を怒らせるようなことをした? ううん、最近は会っていなかったし、そんなことはないと思うんだけれど。
 身に覚えがないから余計に不安になる。

「どうぞ」

 家政婦にドアを開けてもらいリビングに足を踏み入れる。

「遅かったじゃないか! 忙しい俺を待たすとはいい身分だな」

「すみません。次からは三十分前には伺うようにします」

 一歩足を踏み入れた瞬間に罵声を浴びせられ、私は深く頭を下げた。
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