エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 それ以上の理由はないと思うし、彼にとって私はただの護衛するべき人物でしかないはず。だけど由香里は私の心を乱すことを続けて言うから、たまらず手をパンと叩いて止めに入った。

「はい、もうこの話はおしまい!」

「あ、逃げた」

「逃げてないよ。由香里がからかうのがいけないんでしょ?」

「そりゃからかいたくなるよ。紅葉の初恋だもん。全力で応援しているからね」

 親指を立ててウインクする由香里に、乾いた笑い声が漏れる。

 だけど話を聞いてくれて、大切なことに気づかせてくれた由香里には心から感謝するよ。

 まずは父に久次さんのことと、自分の思いを伝えよう。

 それから由香里と楽しい時間を過ごした。


「ご友人との会食は楽しまれましたか?」

「はい、おかげさまで。……すみません、炎天下の中、外で待ってもらっていて」

 由香里と別れたのは十四時過ぎ。ランチ時間ギリギリまでカフェで過ごしてしまった。
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