忘れさせ屋のドロップス
「……ごめん、痛かった?」
「大、丈夫」
「有桜?」
確認するように近くなった遥の顔から、私は目を逸らすと、こくんこくんと顔を赤くしたまま頷く。
ぷっと遥が意地悪く笑った。
「あっそ、じゃあいまから、もっかいする?」
「え?」
思わず驚いて目を丸くした私を見ながら遥が、ぶはっと笑う。
「ばーか。朝からする訳ねーだろ。トースト焼いてスープ位、作るから、あとでこいよ」
するりと私の身体から手を離して、あっさり起き上がる遥のTシャツの裾を、私は無意識に握りしめていた。
遥の側に居ないと不安になる。
遥がくしゃっと頭を撫でた。
「あのな……マジでどこにも行かないし。……じゃあ有桜はトースト焼いてくれる?」
どうして分かったんだろう? 見上げた遥が私のおでこをツンと突いた。
「いいかげんに気づけよな。心が読めんじゃねーよ。いつも……有桜を見てるから」
恥ずかしそうにそっぽを向いた遥を私は嬉しくて、ぎゅっと抱きしめた。
「遥、好きだよ」
「もう忘れんなよ」
ーーーーその時、カランと扉が開く音がして、大好きな声が響く。
「遥?有桜ちゃん?」
私は慌てて、遥を突き飛ばすように両手でグイと突いた。
「え?おいっ」
記憶が戻ったのが嬉しくて早く渚さんに伝えたくベッドから飛び降りる。
「待て、有桜!」
飛び出すように寝室の扉を開けて出迎えた私を見ながら、渚さんが目を丸くした。
「あ、有桜ちゃん?」
「おはようございます。あの、私」
「あははははははっ」
私の頭から爪先まで視線を流すと、指をパチンと鳴らしながら渚さんが大きな声で笑った。
「え?……渚さん?」
「思い出したんだ」
にっこり笑った渚さんを横目に私は、慌てた様子の遥に手首を掴まれると、再び寝室に引っ張り込まれる。
「遥、どしたの?何?」
「大、丈夫」
「有桜?」
確認するように近くなった遥の顔から、私は目を逸らすと、こくんこくんと顔を赤くしたまま頷く。
ぷっと遥が意地悪く笑った。
「あっそ、じゃあいまから、もっかいする?」
「え?」
思わず驚いて目を丸くした私を見ながら遥が、ぶはっと笑う。
「ばーか。朝からする訳ねーだろ。トースト焼いてスープ位、作るから、あとでこいよ」
するりと私の身体から手を離して、あっさり起き上がる遥のTシャツの裾を、私は無意識に握りしめていた。
遥の側に居ないと不安になる。
遥がくしゃっと頭を撫でた。
「あのな……マジでどこにも行かないし。……じゃあ有桜はトースト焼いてくれる?」
どうして分かったんだろう? 見上げた遥が私のおでこをツンと突いた。
「いいかげんに気づけよな。心が読めんじゃねーよ。いつも……有桜を見てるから」
恥ずかしそうにそっぽを向いた遥を私は嬉しくて、ぎゅっと抱きしめた。
「遥、好きだよ」
「もう忘れんなよ」
ーーーーその時、カランと扉が開く音がして、大好きな声が響く。
「遥?有桜ちゃん?」
私は慌てて、遥を突き飛ばすように両手でグイと突いた。
「え?おいっ」
記憶が戻ったのが嬉しくて早く渚さんに伝えたくベッドから飛び降りる。
「待て、有桜!」
飛び出すように寝室の扉を開けて出迎えた私を見ながら、渚さんが目を丸くした。
「あ、有桜ちゃん?」
「おはようございます。あの、私」
「あははははははっ」
私の頭から爪先まで視線を流すと、指をパチンと鳴らしながら渚さんが大きな声で笑った。
「え?……渚さん?」
「思い出したんだ」
にっこり笑った渚さんを横目に私は、慌てた様子の遥に手首を掴まれると、再び寝室に引っ張り込まれる。
「遥、どしたの?何?」