プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
「ごめんなさい。お節介よね。でも、あの彼女、安井さんだっけ。もしあなたと彼女がうまくいくようなことがあれば、お父さんとお母さんもきっと安心される……」

 ダンっと大きな音を立てて、田所が冷酒のグラスをテーブルに置いた。

 わたしは驚いて田所に目をやった。

「言いませんでしたっけ。あいつとはそういうんじゃないって」
「でも、彼女はきっと田所さんのこと……」

 もちろん平気で口にしてたってわけじゃない。

 彼女のことを口にするたび、心が張り裂けそうだった。

 でも、田所のそばには彼女のような人がいるべきだと思っていた。

 その気持ちに嘘はなかった。

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