プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
「ちょっと待っててね」
 何か言いたげな田所を残して、わたしは化粧室に行くために席をはずした。

 戻ると、田所はレジで会計していた。

「割り勘にしましょう」
「いや、払います。俺が誘ったんだから」

 田所はわたしが払おうとしても、頑として受け取らなかった。

「じゃあ、お言葉に甘えて。ごちそうさま」

 じゃあ、次はわたしが払うね、と言いそうになったが、飲み込んだ。

 “次”なんて、もうないのだから。

 引き戸を開け、通路に出た。

 同じフロアの奥まったところにスナックがあり、扉の向こうから、カラオケの下手な歌声が聞こえてくる。

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