花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
「あなたは平気で嘘をつく人間だもの。絶対にあなたのものになんかならないわ」
私の言葉に怒るかと思ったけど、彼は動じていなかった。
「その心の強さ。さすがあのじいさんの孫だけのことはある」
「その褒め方、嬉しくありません。明日も仕事があるの。東京に帰して」
素っ気なく返して自分の要求を伝えるが彼は面白そうに目を光らせるだけで応じてくれない。
「ダメだ。東京に戻る唯一の選択肢は俺の嫁になること。それまではここから一歩も外には出られないぞ」
ラドクリフの言葉にゾクッと寒気がした。
つまり私は軟禁状態ってこと?
なにか蓮たちと連絡を取る手段はないだろうか?
私のバッグやスマホは彼かおじいちゃんが持っているに違いない。
「それじゃあ、私のスマホを渡してください。上司に会社を休むって連絡しないと」
手を差し出す私に彼はいささか呆れ顔で返す。
「素直に渡すと思うか?外部と連絡を取られては困る。どうせじいさんが会社を辞める手続きをしてるだろう」
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