花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
「祖父は花音の母親が家出したことをとても悔やんでいた。和解できないまま花音の母親が亡くなって……なんとしてでも花音は守らないとって思ってるのかもな。花音にしてみれば迷惑な話だけど、俺も祖父の気持ちはわかる」
「生半可な男に花音はやれないってところですか?」
「まあな。なあ、ラドクリフの奴、花音を襲うと思うか?」
珍しく不安そうな顔をして尋ねる彼に俺の考えを話した。
「彼はなんでも過程を楽しむところがあります。だから、すぐに襲うことはないでしょう。無理矢理襲うより、自分で口説いて落とす方が彼の趣味ですよ」
浩介を安心させるように言ったが、本当は俺自身そう信じたいのかもしれない。
花音がディランにさらわれたと聞いた時から、不安を感じずにはいられなかった。
ディランの行動パターンを予測したところで、彼女の無事が保証できるわけじゃない。
この手で花音を抱きしめるまで安心できない。
「お前がそう言うのなら、きっと花音は無事だ。ラドクリフはプライド高そうだしな。そう、きっと大丈夫」
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