花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
半年以内に結婚相手を見つけないと、祖父が選んだ相手と結婚させられる。
だが、私が自分で結婚相手を見つけたとしても祖父が簡単に許すわけがないだろう。
祖父が納得する相手でなくてはいけない。
どっちにしろ私の結婚にはおじいちゃんの許可が必要なのだ。
だったら私は結婚なんてしたくない。
祖父の認める相手と幸せな結婚なんてできるわけがない。
どうせどこかの御曹司でないと祖父は納得しないはず。
そんな人が夫では、きっと形だけの夫婦になる
祖父はもう私の夫候補を決めている。
両親が生きていたら……。
そう思わずにいられなかった。
仕事の疲れと、突然の結婚話で身体がぐったりして、もう起き上がる気力がない。
「……絶対におじいちゃんの選んだ相手となんか結婚しない」
苦い思いで呟くと、その夜はそのままソファで眠ってしまった。
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