花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
「田辺君、まだ昨日の実験データの解析終わってないじゃないですか。ここで油売ってないでちゃんと仕事してください」
「いや、ちょっと藤森さんで癒やされようと……」
顔を引きつらせながらそんな言い訳をする田辺君に岡本さんは容赦なく言う。
「藤森さんも忙しいんですよ。邪魔をしないように」
岡本さんにズルズルとに引きずられていく田辺君ににこやかに手を振った。
「田辺君、頑張って」
岡本さんと田辺君のやり取りがなんだか面白い。
それにしても、さっきのチョコ美味しかったな。
もし、打ち解けて話すことがあれば、岡本さんにどこで買ったのか聞いてみよう。
バッグからスマホを取り出したら、浩ちゃんからLINEがきていた。
【親父にも花音の結婚の話しておいたから、あまり深く悩むなよ】
普段口うるさいけれど、こういう時は優しい。
両親が亡くなっても寂しくなかったのは浩ちゃんや叔父さんたちのお陰だ。
< 33 / 251 >

この作品をシェア

pagetop