花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
岡本さんの手からスマホを受け取るが、彼のひんやり冷たい手に触れてドキッとした。
落ち着け私。動揺しすぎ。
きっと昨日から彼には変なところばかり見られているからだ。
自席に戻ると、パソコンの電源を落とし、帰る準備をする。
そこへ一之瀬さんがコートとバッグを手にやってきて楽しげに目を光らせた。
「藤森さん、顔真っ赤」
「あ~、言わないでください。こんな失態初めてですよ。まさか岡本さんの膝枕で寝ちゃうなんて」
頬に手を当てて顔を隠す私に彼がその時の状況を説明する。
「俺も最初見た時は目を疑ったね。他の連中は見ても見ない振りしてたけど」
田辺君や一之瀬さんが相手ならみんな遠慮なくなにか言っただろうが、岡本さんはなんというか触れちゃいけないみたいな空気あるもんね。
「うっ、他の研究員さんも見てたんですか。穴があったら入りたい」
「それにしてもいつの間に岡本と親しくなったの?あいつ女性は苦手なのに?」
< 41 / 251 >

この作品をシェア

pagetop