花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
「要領が悪いとは思いませんよ。花音先輩はちゃんと自己管理できてるし、周囲にも気を配って凄いですよ。ほら、じゃんじゃん食べてください」
「田辺君、褒めすぎ。でも、ありがとね」
彼のようにもっといろんなことをポジティブに考えよう。
ひとり心の中でそう決めると、田辺君が昨夜の私の失態について触れてきた。
「ところで、昨日はどうして岡本さんの膝枕で寝てたんですか?」
ゴホッとむせながら、じっとりと彼を見る。
「田辺君までそれ聞く?私が一番知りたいんだけど……。だって、五分だけ休もうと思って目を閉じて、それで一之瀬さんの声がして目を開けたら、岡本さんの膝の上で寝てたっていう……もうミステリーだよ」
「パニクってますね。岡本さんてなんか謎な存在ですけど、お買い得だと思いますよ」
田辺君が声を潜めてそんな話をするものだから、笑ってしまった。
「お買い得ってスーパーの商品じゃないんだから」
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