ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
ジェルトルーデがここで暮らすのなら、家族も頻繁にここを訪れるのだろうし、ジュスランだって婚約者に会いに来るだろう。
シアには誰もいなかったけれど、家事をする使用人だってきっとここに通ってくるに違いない。
「明日にはお迎えが来ると言うから、出発の準備はしておかないとね!」
とマルには言ったが、持っていくものは本当に少ない。
何着かの衣類と、日常品だけ。嫁入り道具とかなくて大丈夫だろうか。気にしたところで、用意はできないけれど。
今までの人生でも、ガラティア王国との条約については聞いていた。瘴気を浄化することのできる人間を送る予定だと聞いていたが、シアでいいのだろうか。『呪われた聖女』として、頼りにされながらも、後ろ指をさされる存在でもあったのに。
(……もし、この髪が皆と同じ色をしていたら)
ふと、そんなことを考えてしまう。髪の色が昔のままだったら、家族は、今でもシアを愛してくれただろうか。
シアは黒い髪に手をやった。艶々とした黒い髪は、見事な輝きを持っている。
けれど、この髪は昔は見事な銀髪だった。ジェルトルーデの髪のように。
シアには誰もいなかったけれど、家事をする使用人だってきっとここに通ってくるに違いない。
「明日にはお迎えが来ると言うから、出発の準備はしておかないとね!」
とマルには言ったが、持っていくものは本当に少ない。
何着かの衣類と、日常品だけ。嫁入り道具とかなくて大丈夫だろうか。気にしたところで、用意はできないけれど。
今までの人生でも、ガラティア王国との条約については聞いていた。瘴気を浄化することのできる人間を送る予定だと聞いていたが、シアでいいのだろうか。『呪われた聖女』として、頼りにされながらも、後ろ指をさされる存在でもあったのに。
(……もし、この髪が皆と同じ色をしていたら)
ふと、そんなことを考えてしまう。髪の色が昔のままだったら、家族は、今でもシアを愛してくれただろうか。
シアは黒い髪に手をやった。艶々とした黒い髪は、見事な輝きを持っている。
けれど、この髪は昔は見事な銀髪だった。ジェルトルーデの髪のように。