ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 イリアの前から退出すると、エヴァンドロははぁと肩で息をついた。離宮の外で待っていたヨアキムが、あきれたような声を出す。

「そんなに急ぐ必要もなかったでしょうに」
「――すまない、ヴィニーシア殿。あの方は、なかなか難しい方でね」
「……そうですか」

 難しい方というのも嘘ではないのだろう。だって、あれだけ呪いに包まれていたら、普通は日常生活にも支障をきたすだろうし。

(……って言うか、陛下だけじゃなくて王太后様も、ってことは)

 もしかして、王族丸ごと呪われているのかも。祓ってやることはできるけれど、呪いの根源に対処した方がいいかもしれない。

「あの、陛下――」

 呪いの根源について調べてみようかとシアが口にしかけた時、ヨアキムがエヴァンドロに向かって口を開いた。

「次の面会のお約束が迫っております」
「……そうか、では、もう行く」

 どうやら、シアに頼みたいことがあったというのは、イリアの前から連れ出すための口実だったらしい。律義というか、なんというか。
 慌てて追いかけようとしたけれど、シアは足を止めた。

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