ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
(王室を呪っているって……ことなのかな。とりあえず、話をする前に、どこから呪いが来るのかだけ探した方がいいのかな)

 シアにとって、エヴァンドロは、少しだけ距離の近い他人という印象だ。友人ではないし、知人ともすら言えないだろう。ただ、顔を知っているだけの相手だ。
 (……そうよね)

 ふと、寂しくなるのはこういう時だ。自分の場所がどこにもないような気にさせられる。
 いや、今は離宮がシアの居場所だ。それに、街に行けばベラだって温かく迎え入れてくれる。
 誰も頼ることができなかった、セアルド王国にいた頃とは違う。

「ねえ、マル。私、呪いの原因がどこにあるのか探してみようと思うの」
「君はそれでいいの?」

 静かな声でマルが問う。シアは首を縦に振った。
 このままでは単なる居候だ。呪いがかけられているのなら、その元凶をシアが探してもいいではないか。

(当面は、私が祓ってあげればすむんだろうけど……)

 それだけでは、根本的な解決とは言えない。

 * * *



(……あの方は、なにを考えているんだ)

 足早に歩きながら、エドはため息をつく。
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