ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
(お金、これで足りるかなぁ……)

 財布の中身はさほど多くない。
 王家がガラティア王国まで送り届けてくれるそうだから、できるだけいろいろなものを見て回りたい。そのためには、最小限のお金が必要だが、手持ちで足りるだろうか。

(足りなかったら、稼げばいいかしらね)

 すぐにシアは意識を切り替えた。お金がなくても稼ぐ方法はいろいろある。足りなかったら、道中で稼げばいい。

 翌朝。出発の時間まであと一時間ほどとなった頃。
 祠を綺麗に片付けたシアは、最後に祈りの間に赴いた。

(一般の人達に迷惑をかけるわけにはいかないものね)

 出発前に祈りを捧げて、結界を強化しておこうと思ったのだ。この国にあまりいい思い出はないけれど、一度は聖女として認定されたのだ。できる限りのことはしておきたい。
 石造りの祈りの間は、ひんやりとしていた。室内にあるのは、この世界を作り上げた女神の像と、彼女に捧げる供物を置くための台だけ。
 この世界を創った女神レウマリア。
 彼女は、邪神ヴォラスを封じるため、ヴォラスと共に封印の中で眠りについている。
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