ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 時々封印の割れ目から現れるのが瘴気。そしてその瘴気に取り込まれた獣が魔物になると言われている。
 像の前に膝をついたシアは、頭を垂れた。

(――この世界を創った女神に感謝を。この祈りが、どうか女神の力になりますように)

 祈りを捧げるのと同時に、この国に張り巡らされている結界が、強化されていくのがシアにはわかる。この結界の内部では、瘴気の発生が抑えられ、魔物の出現数を減らすことができるのだ。

「――さて、と」

 祈りを捧げて、立ち上がる。祈りの間の入り口まで戻って、女神の像にもう一度だけ目をやった。

(女神様、私は精一杯やってきました。どうか、この国が平和でいられますように)

 最後の祈りは偽善だっただろうか。
 でも、一部を除いてこの国の人達に恨みはないし、平和でいてほしいと思っているのは嘘じゃない。一部の人達も、シアに関わってこなければそれでいい。
 早く迎えが来ないかな――と、外の様子をうかがった時だった。

「いないの? まさか、逃げたわけじゃないわよね?」

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