ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「もともと我が国に来ることになっていた聖女というのは、ヴィニーシア様じゃなかったらしいんですよ。王が知らない間に、挿げ替えられていたそうなんです」
「――そうか」

 先程、離宮の前で姿を見かけたヴィニーシアのことが脳裏に浮かぶ。
 こちらを見て、軽く頭を下げてきた彼女の手にはじょうろがあった。
 たぶん、離宮の前に作ったハーブ園の世話をしているところだったのだろう。

(――どんな思いで、この国に来たんだろうな)

 結婚しろと親に言われ、拒むこともできずこの国に来た。まさか、相手の方から断られるとは、想像もしていなかったに違いない。
 少しばかり、エドの良心が痛んだ。彼女に、なんてことを言ってしまったのだろう。

「ヴィニーシア様の作るポーションは、騎士達の間で評判だって知ってます?」
「ポーション?」
「ええ、働かざる者食うべからずだって、彼女ハーブ育ててるじゃないですか。そのハーブでポーションを作っているらしいんですが、我が国のポーション職人が作るのとは雲泥の差の出来らしくて」

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