ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「そうですね、そう言ってもいいかもしれません」

 目を輝かせているエドに、いつもとまったく変わりない様子のアキ。思っていたのと違う。

「……ええと」

 自分はふたりをだましていたのに、そんな反応でいいのだろうか。それとも、二人の中は、すごいポーション職人ということで決着してしまったのだろうか。

「よし、とりあえずはしのげたな。あとは、騎士団長と組合長と相談して、被害の状況を調べて――」
「ええと、あのあのそのっ」

 あまりにも変わらない様子なので、むしろシアの方がぽかんとしてしまう。

「なにか聞いたりしなくていいんですか……?」

 どう見ても今のシアの行動は、ポーション職人の範疇にはおさまらない。聖女であるとバレたはずなのに。

「別に? だって、シアが魔物の出没を抑える方法を知っていて、実際消滅させてくれた。それ以上、聞く必要ないだろ?」

 そういうものなのだろうか。
 けれど、にこにことしているエドの前で、シアは唇を引き結んだ。聖女じゃなくても、いいのだろうか。
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