ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
シアの右肩に乗ったマルは、不満げにぼそぼそと言う。
それには返事をせず、シアは馬車に乗り込んだ。
(うわ、ふっかふか……!)
今まで瘴気を祓いに行く時に乗せられていた馬車とはまったく違う。今まで、こんなに柔らかい座席には座ったことがなかった。
一応、それなりに気を遣ってくれてはいるようだ。先程ジェルトルーデが言っていたように、見苦しい格好のままで行かせるわけにはいかないということだろう。
目の前にはいくつかの箱。たぶん、ジェルトルーデが言っていたのはこれのことだ。
(さらば故郷! 二度と戻らん!)
見送りの人などもいないので、窓から外を眺めるなんてこともしない。出立の合図があったかと思ったら、がたごとと馬車は動き始めた。
「ねぇねぇ、そのドレス貸してよ」
「これ?」
「うん。僕の手持ちの布と合わせたら、可愛い外出着になると思うんだ」
「外出着」
「うん、それを着ていたら……」
こちらを向いたマルはにやりと悪い顔をした。
「外に出ても見つからないでしょ?」
「なるほど!」
家妖精と言いつつ、マルは実に多才である。
それには返事をせず、シアは馬車に乗り込んだ。
(うわ、ふっかふか……!)
今まで瘴気を祓いに行く時に乗せられていた馬車とはまったく違う。今まで、こんなに柔らかい座席には座ったことがなかった。
一応、それなりに気を遣ってくれてはいるようだ。先程ジェルトルーデが言っていたように、見苦しい格好のままで行かせるわけにはいかないということだろう。
目の前にはいくつかの箱。たぶん、ジェルトルーデが言っていたのはこれのことだ。
(さらば故郷! 二度と戻らん!)
見送りの人などもいないので、窓から外を眺めるなんてこともしない。出立の合図があったかと思ったら、がたごとと馬車は動き始めた。
「ねぇねぇ、そのドレス貸してよ」
「これ?」
「うん。僕の手持ちの布と合わせたら、可愛い外出着になると思うんだ」
「外出着」
「うん、それを着ていたら……」
こちらを向いたマルはにやりと悪い顔をした。
「外に出ても見つからないでしょ?」
「なるほど!」
家妖精と言いつつ、マルは実に多才である。