ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 シアの前にも、同じハーブティーのカップが置かれる。ミントが入っているみたいで、すぅっとする香りがするのが心地いい。ぽんぽん交わされる組合長とベラの会話を聞きながら、ぼーっと考え込んだ。

(だって、これ以上なにを望んだらいいのかわからないんだもの)

 祠にいた時には、あれがしたいこれがしたいといろいろ考えていた。実現することはないとわかっていたから。でも、外に出てみたら意外とシアのやりたいことはたいしたことではなかった気がする。
 こうして、ベラと会ってお喋りして、ベラの店にたずねてくる人達ともお喋りをして。それで十分満。あと、先日エドと行った食事は楽しかった。

「王宮からの招待を断るって普通やらないだろ? そんな世間知らずで大丈夫かって心配になるじゃないか」
「陛下は、褒美は不要と言ったら、こっちを罰するような器のちっちゃい男なのかね?」
「いや、そういうわけじゃないがな」

 実は、ベラの店に王宮から招待状が届いたのだ。魔物を討伐するうえで、多大な功績のあったシアに褒賞を出したい、と。
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