ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 こわごわと、鏡に近づいて見てみれば、鏡の中から見返してくるのは、見事な銀髪を持った青い瞳の娘だった。

(私、こんな顔をしてたんだ――)

 聖女になる前は、たしかに銀髪だったし、瞳の色も青かった。
 けれど、体内に瘴気を取り込み、浄化することを繰り返すうち、どんどん髪も瞳も黒く染まっていった。
 最初のうちは、すぐに治ると励ましてくれていたジュスランも、いつの間にかシアを見ると視線をそらすようになって――。

「なんで?」

 どうして、今、この瞬間、シアの身体にため込まれた瘴気が一気に抜けたのだろう。今さらだ。

「そりゃ、今の呪いを解いたことで、今まで封じられていた君の能力が完全に開花したからさ」

 なんでもないことのように、マルは言うけれど――シアの胸がちくりとする。
 もし、もっと早く、この色を取り戻していたら。実家の人達はシアを殺そうとはしなかっただろうか。

(なに、考えてるの)

 ぶん、と首を振った。銀髪の持ち主がシアであることを誇示しているかのように、銀の髪もシアの動きに合わせてさらりと揺れた。

「――シア?」
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