ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
(それにしても、セアルド王国は、俺達のことを馬鹿にしているのか?)

 たしかに、セアルド王国とは国境を挟んで戦いを繰り返していた。何度も会合を重ね、互いに納得のいく条件を決めることができたのは、ひと月ほど前のこと。
 戦をしかけてきたセアルド王国側が、ようやく諦めた。
 この国には聖人聖女が少ないから、ここ何年かの間に急激に発生するようになった瘴気に対応することができていない。そのため、停戦の条件に聖人、聖女を派遣してもらうという条件を追加したのだが。
 まさか、呪われた聖女として知られているエクスレイ伯爵家の娘を、エヴァンドロの妃として送ってくるとは思わなかった。呪われているというくらいだ。きっと、瘴気を祓う能力は、他の者より小さいのだろう。
 妃として押しつけてしまえば、戻ってこないとでも思ったのだろうか。それとも、呪われた王には呪われた聖女がちょうどいいとでも思ったのだろうか。
 いずれにしても、こちらを馬鹿にしている――厳重に抗議せねば。
 ペンを引き寄せ、抗議文を書こうとしたとたん、身体がいつになく軽いことに気が付いた。
< 42 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop