ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「あなたが、こんなことをしなくてもすむようになるのが一番いいんですけどね」
「優秀な冒険者が集まらないと、無理だろ」

 冒険者という危険な職業に身を投じる以上、冒険者達は自分の身の安全の確保に非常に敏感だ。万が一怪我を負っても、その場で回復できれば、逃げられるし、改めて相手を殲滅することもできる。
 この国には聖人も聖女もほとんどいないから、魔物の発生率は高かった。冒険者への報奨金には、エドも私財を投じていたが、リスヴェンに定住してくれる冒険者はさほど多くなかった。
 そういう意味では、シアというポーション職人がリスヴェンに定住してくれてついていた。
 もうしばらくの間は私財を投じるつもりだし、ある程度安全が保障されるのなら、リスヴェンに残る冒険者も増えてくるだろう。

(――シア、か)

 銀色の髪を緩い三つ編みにして、肩から前に垂らしていた。
 身に着けているのは、なんの変哲もないブラウスとスカート。明るい笑みは感じがよかったし、率直にいって美人だった。
 こちらを見ている青い瞳から、視線を離すことができなかった。会ったことはないはずなのに、既視感がある。

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