あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
「羽理……」
じぃーんとしながら愛しい彼女の名を呼べば、羽理が唐突に「キュウリちゃんは猫とか苦手でしょうか?」と聞いてくる。
いきなり話が変わって「え?」と思った大葉だったけれど、すぐさまそれが羽理からの〝ちょっとした希望〟だと分かって、羽理の実家で触れたデブ――もとい《《ふくよか》》猫の〝毛皮〟のことを思い出した。
「ウリちゃんが大丈夫そうなら猫も飼うか」
羽理と出会うまでは完全に犬派。猫との暮らしなんて考えられなかったはずの大葉だけれど、案外犬猫両方いる暮らしも悪くないとか思えてしまっていることに自分自身驚いた。
***
「それは……本気なんだな?」
チャイムを鳴らすなり待ち構えていたみたいに恵介伯父に出迎えられた大葉は、自分のすぐ横でカチンコチンに固まっている羽理をちらりと見詰めてそっと彼女の手を握った。
「ええ、本気です。俺は……伯父さんが何と言おうと彼女との関係を公表するつもりです。それに――」
そこまで言って、鞄に忍ばせてきた封書を取り出すと大葉はそれをスッと恵介伯父へ差し出した。
真っ白な封筒の表には、【退職願】と書かれていた。
じぃーんとしながら愛しい彼女の名を呼べば、羽理が唐突に「キュウリちゃんは猫とか苦手でしょうか?」と聞いてくる。
いきなり話が変わって「え?」と思った大葉だったけれど、すぐさまそれが羽理からの〝ちょっとした希望〟だと分かって、羽理の実家で触れたデブ――もとい《《ふくよか》》猫の〝毛皮〟のことを思い出した。
「ウリちゃんが大丈夫そうなら猫も飼うか」
羽理と出会うまでは完全に犬派。猫との暮らしなんて考えられなかったはずの大葉だけれど、案外犬猫両方いる暮らしも悪くないとか思えてしまっていることに自分自身驚いた。
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「それは……本気なんだな?」
チャイムを鳴らすなり待ち構えていたみたいに恵介伯父に出迎えられた大葉は、自分のすぐ横でカチンコチンに固まっている羽理をちらりと見詰めてそっと彼女の手を握った。
「ええ、本気です。俺は……伯父さんが何と言おうと彼女との関係を公表するつもりです。それに――」
そこまで言って、鞄に忍ばせてきた封書を取り出すと大葉はそれをスッと恵介伯父へ差し出した。
真っ白な封筒の表には、【退職願】と書かれていた。