深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
父親の耳にはまだ入れていなかったが、ある企業と交渉をしていた。開発チームと協力して、何度か話し合い、好感触を得られるようになっていた。その企業と結ぶことができれば、古谷さんの会社と無理に契約する必要がなくなると考えた。
俺は後継者という立場からチームのリーダーとなり、とにかく急いで交渉に励んだ。
これ以上、勝手に古谷さんとの結婚を進められないためだった。
社長に昨日、交渉が成功したと報告した。まだ正式な契約書を交わしていないが、必ず契約し、会社に貢献すると誓った。
社長は驚いていたが、功績を褒めてくれた。
そして、俺は古谷さんとは結婚しないとハッキリ断った。社長は、古谷社長にこちらの事情と俺の気持ちを伝えると言ってくれた。
さて、そろそろさやかを迎えに行く時間だ。ネクタイが曲がっていないか、鏡で確認してから靴を履いた。
*****
約束の時間が迫ってきたので、マンションの外に出る。秋晴れの空の下で、恭也が来るのを待った。
私の前に停まった車の窓が開き、スーツ姿の恭也が顔を出す。
「さやか、乗ってくれる?」
少し緊張した声で私を見る彼に、「うん」と返事をしてドアを開けた。
俺は後継者という立場からチームのリーダーとなり、とにかく急いで交渉に励んだ。
これ以上、勝手に古谷さんとの結婚を進められないためだった。
社長に昨日、交渉が成功したと報告した。まだ正式な契約書を交わしていないが、必ず契約し、会社に貢献すると誓った。
社長は驚いていたが、功績を褒めてくれた。
そして、俺は古谷さんとは結婚しないとハッキリ断った。社長は、古谷社長にこちらの事情と俺の気持ちを伝えると言ってくれた。
さて、そろそろさやかを迎えに行く時間だ。ネクタイが曲がっていないか、鏡で確認してから靴を履いた。
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約束の時間が迫ってきたので、マンションの外に出る。秋晴れの空の下で、恭也が来るのを待った。
私の前に停まった車の窓が開き、スーツ姿の恭也が顔を出す。
「さやか、乗ってくれる?」
少し緊張した声で私を見る彼に、「うん」と返事をしてドアを開けた。