深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
彼からの決定的な言葉を聞きたくない。

恭也は落としていた視線を徐々に上げて、私を見つめた。

恭也と目が合ってはいるのだけど、視界がぼんやりと霞んだ。

「さやか!」と彼はなぜか焦った声を出し、私を抱き寄せた。

「泣かないで……俺はさやか以外と結婚するつもりはない。さやかとずっといると決めているんだ」
「でも……断れなかったんだよね?」
「いや、断ったよ」
「だって、さっき、ごめんって……」
「それは父親にも古谷さんにも納得してもらえなかったから。ちゃんと言ったよ。その場で……古谷さんとの縁談はお断りしますと」

私の涙を恭也が指で拭う。

「俺は絶対にさやかを悲しませない。さやかと幸せになる」
「恭也……」
「家のこと、会社のことをよく考えてから答えを出すようにと古谷さんのお父さんに言われた。でも、どんなに考えようとも俺の気持ちは変わらない」
「それは、伝えたんだよね?」

恭也はしっかり私の目を見て、頷いた。

だけど、また表情を曇らせる。
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