クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
今日も相変わらず、オールバックに髪をセットし、完璧なスリーピースにシルバーフレームの眼鏡。全くと言っていいほど隙がない。

俺も身長は高い方だが、雅也も同じぐらいある。昔から二人そろうと威圧感が半端ないといわれたことを思い出す。

「どうした。何かいいことでもあったのか?」
口角を少しだけ上げ問う雅也に、俺は昨日の夜のことを思い出す。
しかし、この話をすれば雅也に何を言われるかわからない。
ただ、抱きしめられただけ。高校生でももっと進んでいそうなものなのに、それでにやけていたところを見られていたなんて、意地でも知られたくない。

「いや、別に」

「そうか」
尋ねておいてさほど興味がなさそうに言う雅也に、俺は話を仕事へと戻す。

「それで? 頼んでいた報告はあがってきた?」
「ああ、今ある都内の店舗すべてのデータだ」
そういうと、自分のタブレットを俺に見せる。
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