クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
彼、佐野(さの)瑞樹(みずき)はスタンリーコーヒーの社員で、私と同じ年だ。オープニングから携わっている先輩でもあるが、年も同じということもあり仲良くさせてもらっている。

切れ長の瞳、整った顔はお客様からも人気があり、少し軽い印象を受けるタイプだが、コーヒーにも精通しているようで、知識も深い。今はお茶の魅力にもはまっているようで、勉強に余念がない。

「上月って男に興味あるんだ」
その意外そうな言葉に、私は少しムッとして言い返す。

「どういう意味よ?」
言いあいながら開店前の店舗に向かい、カウンターで二人の中で用意をし始める。

「いや、なんかいろいろ大変だからそんな余裕ないって初めのころ言ってだろ?」
確かに何かの話でそんなことを言ったかもしれない。詳しくは話していないが、実家も大変だったし今は興味がない。そんなことを言ったかもしれない。

「ああ、そうだったよね……」
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