傍観者、別名脇役。

涼ちゃん

そして、学校に着いた。

あっ、蓮とは別々に出たよ。蓮は待ち合わせ?みたいなのをしてるらしいからね。まぁ、後々分かるよ!

にしても、いつも「だるい、面倒、嫌だ、なんでアイツらといかないといけないんだよ、まじで。あーちゃんと一緒に行きたいのに…」とブツブツ言っててかわいい蓮しか知らない人はびっくりすると思う。それくらい、朝の登校前の蓮の空気はヤバい。一般人の私がいるから殺気とか抑えてると思うけど。

なんか、蓮は不機嫌のとき無意識に殺気が出てるから“あそこ”では大丈夫かな?

「彩。」

「あ、涼ちゃーん!」

「彩、はよ。」

「おはよー!」

「にしても、今日は文法のテストだったよね?」

「あぁ。どうした?何かわからないのでもあった?」

「いやー。別にそういうのじゃないけど、テスト嫌だなーとね。」

「うん。それわかるーー」

私の親友の末永涼(すえながりょう)こと、涼ちゃん。涼ちゃんは、普段はTHE普通女子なんだけど、本当の姿はちょー美少女な姉御肌系女子。涼ちゃんの家に何回か行った時、見せてもらってるんだ。涼ちゃんとは、中学の2年の後半ぐらいから仲良くなった。

中学生の時は、地味子だったんだけど、「目立ちたくなければ、普通にしたら?」と言ってそれから他愛のない話をして趣味で寝るのが一緒で仲良くなったんだ。すごいっしょ?寝るので仲良くなるって。
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