どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
「小久保さん、電話入ってますよ」
「あ、はい」
電話に出ると、相手は圭史さんだった。
『あ、お疲れ様』
心臓が高鳴る。
電話越しの声……
『ごめん、会社の携帯からだから番号わからなくて。今、ひとりになったから声聞きたくて』
「元気ですか?仕事大変ですか?」
『なんとか明日には帰れるから明日の夜、空港からそのままどこかで会える?』
「はい!大丈夫です」
会社の電話だということを忘れそうになる。
明日、会えるんだ。
私は小さな声で言った。
「明日、すごく楽しみです」
『俺も』
短い電話だったけど、圭史さんの優しさと思いやりが伝ってきて、温かい気持ちになる。
会える。
話せる。
触れられる。
大好きなんだってつくづく、実感した。
だって、こんなにも体が熱くて、胸がドキドキして。
手が震えてる。