大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
そのとき、黒塗りの自動車が美世子を迎えに来た。
ステッキを手にした洋装の男が降りてくる。
「あら。
もしかして、美世子さんの旦那様では?」
「ああ、こっちに用事があるから迎えに来てくれると言ってたからね。
乗っていきなさいよ」
と言われたが、いえいえ、と咲子は遠慮した。
ご主人は、ふたりきりで横浜の街をウロウロしたりしたいのかもしれないと思ったからだ。
「それにしても、こう言ってはなんですが。
ご主人、垢抜けましたね」
美世子と結婚する前は、資産家で容姿も悪くないが、身なりにはあまり構わないというか。
失礼にならない程度に良い物を身につけてはいるが。
あまり服や髪型などには興味なさそうな感じだったのだが。
「私が腕に寄りをかけて、磨いているからね」
とちょっと威張ったように言う美世子がなんだか可愛かった。
ステッキを手にした洋装の男が降りてくる。
「あら。
もしかして、美世子さんの旦那様では?」
「ああ、こっちに用事があるから迎えに来てくれると言ってたからね。
乗っていきなさいよ」
と言われたが、いえいえ、と咲子は遠慮した。
ご主人は、ふたりきりで横浜の街をウロウロしたりしたいのかもしれないと思ったからだ。
「それにしても、こう言ってはなんですが。
ご主人、垢抜けましたね」
美世子と結婚する前は、資産家で容姿も悪くないが、身なりにはあまり構わないというか。
失礼にならない程度に良い物を身につけてはいるが。
あまり服や髪型などには興味なさそうな感じだったのだが。
「私が腕に寄りをかけて、磨いているからね」
とちょっと威張ったように言う美世子がなんだか可愛かった。