大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
 目、見つめられるとクラリと来るくらい澄んでいる。

 鼻、ちょうど良い高さ。
   おいしいものの匂いをすぐに嗅ぎ当てる。

 口、いつも笑っている。
   おいしいものをじっくり味わう。

 眉、人が良さそうな、への字眉。

 肌、触るとしっとりしていて、きめ細かい。

 行正が心の中の旅券を発行していると、真上から覗かれている気配を感じたのか、咲子が、わっ、と目を覚ました。

「ど、どうされたんですかっ?」

「いや……、お前の顔を眺めていた」
と言うと、咲子が、えっ? と小さく驚く。

「こんな時間にですか?」
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