婚約破棄される未来を変える為に海に飛び込んでみようと思います〜大逆転は一週間で!?溺愛はすぐ側に〜
日記帳をギュッと握ってから、いつもの場所に戻した。
誰が仕組んだのか、将又悪戯なのかは分からないが、この日記帳のお陰で運命が変わった事だけは確かだ。
あの恐ろしい未来を少しでも遠ざける事が出来たのなら……。

(…………本当に良かった)

とは言っても、まだ卒業パーティーが終わるまでは安心出来ない。
自らを落ち着かせるように、ゆっくりと息を吐き出した。

(今日も、来て下さるのかしら……)

『また明日来ます』
そう言って昨日去って行ったドウェインが来てくれるのをドキドキしながら待っていた。

ドウェインはずっと"あの日"の約束を覚えていてくれた。
約束を守る為に自分と同じように懸命に努力をしてくれていたと知る事が出来て嬉しかった。

髪色と瞳の色で勘違いしていたが、今まで噛み合わなかった何かがピタリと嵌る……そんな感覚だった。

『この数日間は僕にとって夢のような時間でした……本当にありがとうございます。マデリーン様』
『ずっと……ずっと、貴女の瞳に映る日を夢見てきました』
『…………貴女の優しさにつけ込む僕を許して下さい』
『貴女を愛している……心から』
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