婚約破棄される未来を変える為に海に飛び込んでみようと思います〜大逆転は一週間で!?溺愛はすぐ側に〜
パトリックは先程からブツブツと何かを呟いていて、此方の話を聞いているかどうか分からなかった。
「………っ、終わりだ、もう何もかも」
ニコニコとご機嫌良く笑っていると、パトリックは立ち上がる事もなくそのまま項垂れていた。
「………」
「どうしたんですか!?パトリック殿下ってば……!」
肩を揺らしても反応を示さない。
いくら呼び掛けにも答えてはくれなかった。
何も反応をかえさない彼もきっと同じ気持ちだろうと「明日、楽しみにしてますね」と手を振りながら侯爵邸へ帰るために足を進めた。
馬車を降りてスキップしたい気持ちを抑えながら玄関に向かった。
扉を開くと、そこで待っていたのは以前よりもずっとぐちゃぐちゃになった玄関と、端で震え上がっている侍女の姿だった。
(お父様、まだ機嫌が悪いのかしら……?)
それよりも自分の成果を伝えたくて仕方なかった。
「ただいま帰りましたわ!お父様、聞いてください!私、頑張ったん……」
「ーーーローズマリーッ!!!」
「………ッ!?」
怒鳴るように名前を呼ばれて驚いていた。
目の前には顔を真っ赤にした鬼のようなシーア侯爵に胸元を捻り上げられて手を振り上げた姿が映っていた。
(ローズマリーside end)
「………っ、終わりだ、もう何もかも」
ニコニコとご機嫌良く笑っていると、パトリックは立ち上がる事もなくそのまま項垂れていた。
「………」
「どうしたんですか!?パトリック殿下ってば……!」
肩を揺らしても反応を示さない。
いくら呼び掛けにも答えてはくれなかった。
何も反応をかえさない彼もきっと同じ気持ちだろうと「明日、楽しみにしてますね」と手を振りながら侯爵邸へ帰るために足を進めた。
馬車を降りてスキップしたい気持ちを抑えながら玄関に向かった。
扉を開くと、そこで待っていたのは以前よりもずっとぐちゃぐちゃになった玄関と、端で震え上がっている侍女の姿だった。
(お父様、まだ機嫌が悪いのかしら……?)
それよりも自分の成果を伝えたくて仕方なかった。
「ただいま帰りましたわ!お父様、聞いてください!私、頑張ったん……」
「ーーーローズマリーッ!!!」
「………ッ!?」
怒鳴るように名前を呼ばれて驚いていた。
目の前には顔を真っ赤にした鬼のようなシーア侯爵に胸元を捻り上げられて手を振り上げた姿が映っていた。
(ローズマリーside end)