恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 キラリと光るその漆黒の瞳。
 一度見つめてしまえば、逃れられない。
「美鈴って歩より世話が焼けるね。でも、そこがかわいい」
 絢斗が顔を近づけてきて、私の唇を奪った。
「……んん」
 くぐもった声を上げたら、彼がすかさず舌を入れてきて頭が真っ白になる。
 だが、それで終わらない。
 彼が私の胸に触れてきた。
 もうなにがなんだかわからない。
 抵抗しないでいると、絢斗はキスを深めながら私の胸を揉み上げる。
 身体が熱い。
 初めて知る快感に身もだえする。
「美鈴、名前呼んで」
 彼は耳元で囁き、私の耳朶を甘噛みする。
「絢斗」
 吐息と共に彼の名前を呼ぶ。
 今の私には彼しか見えなかった。


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