恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
「叔父さん……絢斗……一条くんが私の会社の副社長で同級生って、彼の依頼受けた時から知ってたでしょう?」
 叔父には昔絢斗に憧れて今の会社に入ったと話したことがある。
「まあ、俺のバンド仲間がその一条くんの秘書だからな」
「キャストの女の子がインフルエンザって嘘だったんじゃないの?」
「さあ、どうだったかな。俺も忙しくてなあ。よく覚えてない」
 この返答。つまり嘘だったってことね。
「私と一条くんをくっつけようとしたの?」
「憧れの相手の会社にいるのに、いつまでもアタックしないから俺がお膳立てしてやったんだよ。感謝しろよなあ」
「叔父さん! もうなに勝手なことしてるの」
「美鈴、お前はずっと苦労してきたんだ。誰よりも幸せになる権利がある」
叔父が優しい目をしてそう言うが、私はその言葉を受け入れられなかった。
「私が幸せにしたいのは歩」
「歩は一条くんのお家で幸せに暮らしてるそうじゃないか。いつまで借金取りに追われる生活をさせる気だ?」
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