恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
「一条くんは責任感ある人だもの。でも、それと結婚は別です」
 叔父にそう言い返して、猫たちの様子を確認すると、絢斗のマンションに帰った。
「お帰りさない。猫カフェ寄って来たんでしょう? みんな元気だった?」
 家に入ると、歩が玄関で志乃さんと一緒に私を出迎える。
「うん。みんな元気でごはんもよく食べてたよ。志乃さん、今日もありがとうございます」
「いいえ。歩くん、もうお食事と入浴は終わったのであとは寝るだけですよ。では、私はこれで失礼しますね」
 ニコッと微笑んで挨拶する彼女を玄関先まで見送ると、志乃さんが用意してくれた食事をいただき、歩の寝室に行って弟を寝かしつける。
「……そしてお姫様は王子様と幸せに暮らしました」
 絵本を読み終えると、歩は私をじっと見つめた。
「美鈴は絢斗のこと好き?」
「どうしたの急に? それにお姫様の話がいいなんて珍しいね」
「僕は絢斗好きだよ。美鈴も絢斗好きだよね?」
 曇りのない瞳が私の目を射抜く。

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